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咲の旅物語
第14章 死の洞窟
―ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙―
浄化の魔法が効いたのか、ソレは唸り声をあげ消滅した。
『はぁ…いきなり魔法を使わないでくれ。』
ディラは、ガタガタと震える咲にため息をつく。
『すまんが感覚を切ってくれるか?』
このままだと、調査に入った意味がないのでディラは咲に感覚を切って必要な時に、繋いでもらう事にした。
『光源』
ディラは、灯りをつける魔法を使い光を浮かべる。
松明を焚いたような光が洞窟内に広がると奥へ進んでいく。
周りは普通の洞窟なのだが、所々に白いものが落ちていた。
『先に捕らわれた者たちか…』
それが人骨だと理解したディラは、鋭い目付きで奥を見やる。
洞窟は何本か分かれ道があるが、ひとつの道から凄まじい魔力が流れているのが感じられた。
『…世界神…ではなさそうだな。』
警戒を解かず、魔力を辿って行くと、開けた場所に出た。
そこは真ん中に発光している岩があり、その上に何者かが座っていた。
『お前があの黒いのを操っているのか?』