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咲の旅物語
第17章 街道の孤児院
パンパン
咲は手を叩き、さて…と呟いた。
そして真剣な表情をして
「少し大事な話があります。」
と、マーク達や年長組を見回す。
「じゃ、私たちは子供達の様子を見てるわね。」
ヘラはそういうと、ダイゴとティナを連れて退室した。
三人が出ていくと、事務所の応接セットに腰をかけさせる。
ディラと目で頷きあうと
「私たちは、定住は出来ません。」
と切り出した。
世界中の禍を鎮める旅をしているとジャック達に説明する。
もちろん、世界神云々や転生などは伝えない。
囚われていたとはいえ、ミノーの話しを知っていたジャック達は、目を見開いて驚いた。
「し、しかし…講師という話は…。」
ジャック達の不安はこうだ。
結界があるとはいえ、やはり潰され、捉えられたという前例があり、自分達だけでは子供達を守りきる自信がない。
「貴女方に頼るというのは心ぐるしいのですが…やはり…」
マーラも眉を潜める。