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第6章 湖村 ミノー

ヘラと分かれた咲たちは、一旦宿屋に入り落ち着く。
やはり創造だけでは味気ないと買い物をしようということになり外にでた。

暫く歩いていると何やら人だかりが見える。

―おやおや、獣人がこんなところにいるとはねぇ

早く、森へお帰り～

ハハハハハ―

どうやら誰かが絡まれているようだ。
近づいてみると、まさしく貴族！というような高級そうなギラギラした服装の男が従者を数人従えて厭らしい笑みを顔に貼り付かせていた。

その男の前には、燃えるように赤い髪の狼の様な耳と尻尾を持つ男が小さなピンクの髪のこれまた耳と尻尾のある少女を庇うように背にしていた。

咲は、男達には目もくれず少女に向かって一直線に向かっていった。

「か…かっわいい～♪♪みて、ディラ！ケモミミ！」

全員不意を突かれ、固まる。

咲は少女を抱きしめ、頬擦りを始めた。

いち早く硬直が解けたのは、少女を守っていた赤い髪の男だった。

「…まさか、オレが反応できなかった…って、おい！ティナを離せ！」

「ティナちゃんて言うの？カワイ～」