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第19章 choice A ー届かないー side 啓介

1人で勝手にキレて、あんな風に気持ち伝えて、本当カッコ悪・・・。

日増しに増えていく気持ちが暴走して、大切にしたいのに上手く出来なくなっていく。


「・・・あの日、たまたまエッチしただけ・・・。」
「・・・幸せだよ。」


それが彼女の答えだ。

無理やりにでも奪いたかった。その唇が欲しくて堪らなかったけど、ジッと見つめた彼女は今まで見たことない表情で、その目から今にも溢れそうな涙をみると・・・出来なかった。

彼女の幸せを願って、全部忘れないといけない。もう終わったんだ。

そう、終わったはずなのに・・・握りしめたピアスを、まだ渡すことが出来ない。彼女との接点を手放したくない。

勝手に追いかけてしまうこの気持ちを止めるにはどうしたらいいんだろう。

失恋って痛いんだな・・・。