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わがままな氷上の貴公子
第8章 本当の闘い

でもその時は相手を格好いいと思い、シーズン中に会えなくても淋しくはなかった。食欲だって、オレにしては普通で。
思っていたほど、好きじゃなかった……?
「あぁっ」
乳首を舐められ、ギュっと目を瞑る。
セックスだけじゃない。潤の傍にいると、何故か安心出来た。
「んっ、はぁっ」
もう一方も指で弄られ、広い背中に腕を回す。
オレは……。
本当に潤が好きなんだ……。
少し前から気付いてはいたが、認めたくなかった。
それは、“美少年フィギュアスケーターの望月悠斗”に相応しいと思えなかったせい。
スケートの時以外のオレは、ただの“望月悠斗”なのに……。
それに気付かせてくれたのも、潤かもしれない。
「あっ」
秘蕾に触れた指に、体が震えた。
これから潤を受け入れると思うと、それだけで熱が増していく。
潤滑剤は使わずに、少しずつ指が挿いってくる。
「んんっ」
解しながら、段々と奥へ。
それだけで充分だと思ってしまうほどの、太い指。
「はぁっ……。潤っ……」
でも、潤自身が欲しかった。
「悠ちゃん……」
「んっ……」
指を抜かれることにも、反応してしまう。
すぐに潤の塊が当てられ、またゆっくりと挿いってきた。
「あっ……」
熱い塊に貫かれ、指先に力が入る。
「あぁっ」
「悠ちゃん……」
言葉と同時にグラインドが始まり、頭を振った。
体は疲れ切っているはずなのに、合わせるように腰を動かしてしまう。
「はぁっ、あぁっ」
全身を突き抜けるような快感。
それは、塊の大きさだけじゃない。
付き合っているから、セックスをする。それも、少し違うかもしれない。
現状では、オレ達は恋人とは言えないから。
潤は好きだとは言うが、きちんとした告白は受けていない。
男同士だからとか、世間が認めるかは関係ない。
オレは、潤からの言葉を待ってる……。
「あんっ」
性器を握られて扱かれた。
「悠、ちゃん……。ごめんっ、俺、もう……」
オレが放出するのとほぼ同時に、潤も果てたようだ。
こいつにしては珍しい……。
朦朧とする頭の隅で考えていた。
「んっ……」
萎えたモノを抜くと、潤が添い寝してくる。

