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エロ小説を100冊読んでみた
第1章 僕には悪魔な師匠がいます
青橋先生の作品はデビュー前後の頃、研究の為に『僕とエルフメイド姉妹の三人暮らし』(美少女文庫)を読んだことがあります。
同じいちゃラブ系の物語なのですが、そちらよりも断然この『僕には悪魔な師匠がいます』のほうが読みやすかったです。
登場人物たちが暮らす屋敷を中心に描かれる『僕とエルフメイド姉妹の三人暮らし』は舞台背景の変化に乏しく、途中で退屈してしまったんですよね。
物語にメリハリをつけるのに舞台を変化させるのは有効な手段なのだなと改めて気づかされました。
そして、新婚旅行という名目で舞台を移りつつ、もうひとつのイベントである結婚指輪の素材集めが進行します。これが物語に厚みを生み出している。
イベントラインはこの二本。一般小説基準で考えると「少なくね?」と思う人もいるかもしれませんが、エッチシーンにボリュームをとられるエロ小説だと多分過不足なしかと。
腕の見せ所はこの必要最小限のイベントラインだけで、ちゃんと物語を読んだ気分にさせれるかなんですが、そこはベテランの味で危なげなくきっちりまとまっています。うーん、スマート。
すっげえバランス感覚がいい作品だと思いました。