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天地を捧げよ〜神剣伝説〜
第10章 大男の目にも涙

ティムはザドルに抱かれたジョンを見上げた


‥叩いたこと謝らなきゃ


「ジョ‥ 」――ガサッ


ティムが言葉を口にする前にジョンが手にしていた袋を差し出した。


「な、にこれ…くれるのか? オイラに?」


「てぇむ、ぽんぽんしぃた?」


ザドルはそんなジョンの頭を撫でながら言った


「へへっ俺があげた菓子なんだがよぉ‥

コイツ二個だけ食べて、後はみんなで食べるんだっつって聞かねぇんだよっ

遊んでる最中も、ちょくちょく袋ん中覗きやがるから、喰いてぇんなら食え。まだあるからっつっても我慢しやがるんだぜっ!

ちっこいのに、てぇしたもんだよっ!」



ザドルは嬉しそうに語った


「ジョン‥‥ ありがとうっ」


ティムは受け取った袋を眺め笑みを溢す。そして続けた。


「ジョンっ! さっきはごめ‥」


「ティム!…

いいよ。たぶん、もう忘れてるから」

「…はは、そう、みたいだね…」



叩いたことを謝ろうとしたティムを苦笑いしながらアルは止める。


無邪気にザドルのヒゲで遊んでいるジョンを眺めティムも納得したようだった…

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