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天地を捧げよ〜神剣伝説〜
第14章 行商の街 リストン


ジャックが固唾を呑んでいると、アルに覆いかぶさる姿のまま主の大きな頭が
“ずるり”と下に転がり落ちた‥





『う‥そだ………』

ジャックは目の前の光景を信じられず、抜けそうな腰に力をいれアルの方にゆっくりと近寄った。



頭を失った大きな胴体は激しい痙攣を三度程繰り返すと、ゆっくりと傾き祭壇の横に倒れ静かになった……

アルは血だらけの錆びた宝剣を片手にしたまま、生臭い返り血を滝のように浴びて肩で荒い息を繰り返している



『‥アル…生きてる‥



よかったぁ』



震える声でそう言うとジャックはその場で泣き崩れた





―おいっ大丈夫かっ!?

― なんだ?すごい臭いだな!?

― おい誰かいるぞっ‥
ティムだっ!

― ‥大丈夫だ生きてる




村のみんながやっと駆け付け、そして‥その場の光景に目を疑った…



― な‥んだ…これは一体……

― 主だ‥‥‥すっぱりやられてるっ

― こっちに頭があるぞ!



まわりには倒れ伏すティムと泣きじゃくるジャック‥そして真っ赤な血に染まり目を見開いたまま祭壇の上で横たわるアルがいた…


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