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天地を捧げよ〜神剣伝説〜
第3章 美食の鳩

そう、

火を通せば留まることなく溢れ出る肉汁…

煙りとともに漂うその身に染み込んだバター香…

コラーゲンたっぷりの鳥皮は表面は蜂蜜色にぱりっと香ばしく内側はぷるんとジューシーに…

これでもかっ…ってほどに こってりと成長した肝‥ 思えばあれは脂肪肝だったのかもしれない

どの箇所の部分を食しても旨味の大波に飲まれていくような何とも言えぬ…‥



そう‥あれはまるで…





  鳩の稲村ジェーンやぁ!!

(誰や、あんたは?)


 ※[稲村ジェーン]豆知識
稲村ヶ崎に伝わる伝説の大波ジェーン の事


「‥おぃ…大丈夫か?
君は時々、自分の世界に行ってしまうな?

それとも久々に食事にありつけて感激したかな?」


少年は、はっとして口の端から今にも流れ出落ちそうなよだれを啜った‥


「旨かったろ?クロワッサン
ここの まかない料理は最高だぜ〜

受け付けすんだら今晩の食事にありつけると思うよ」


「っ食事!?」


「あぁ 大会に出る為に、いろんな所からきてる奴らも多いからなっ 会場に隣接してる建物あるだろ?

…‥ほらっあそこっ!」


ルイスの指差す方に目をやると、ドーム型の建物が目に入った…

「…大きい建物だね……あれ、ぜんぶ食堂?」


「いや、食堂と宿泊施設になってる…」

「‥宿泊!?」
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