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天地を捧げよ〜神剣伝説〜
第16章 白いお馬さん
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赤面して固まるユリアの鼻からゆっくりと赤い雫が伝いう。
「──……君は……少々、鼻の粘膜が敏感過ぎるようだね…」
「……う…はい…っ」
驚きながらもルイスはポケットからハンカチを取り出して、ユリアの鼻にそっと押し当てる。
「ぷぷっ‥‥」
途端に笑いが込みあげていた。
……やっぱり笑われちゃったわ…
「ああ、ごめん。君を笑った訳じゃないよっ?」
ルイスは恥ずかしそうにするユリアにそう詫びていた。
「そういえば、実はアルもこのハンカチで顔を拭いてあげた事があってね。その事を思い出したんだ」
カクンと肩を落とし、落ち込むユリアにルイスは慌てて口を開く。
「アルも?」
「ああ。前に受付の時にトラブってね‥‥聞いてない?」
「聞いていないわ……アルはアタシ達が心配しそうな事は言わないの……アタシ達はちゃんと言ってほしいのに……」
ユリアはハンカチで鼻を押さえながら悲しそうな顔をした。
そんなユリアをなだめるようにルイスは優しく頭を撫でると、ふと、ユリアの髪留めに目が止まった。
光り方からして純度の高い金を丁寧に研磨していることがよくわかる。
「……綺麗な髪飾りだね?ちょっと見てもいい?」
「ええ、いいわ。 アルに借りた物なの」
「アルの持ち物?」
「あ、持ち物っていうか、…形見っ…アルのお母さんのよっ…」
赤面して固まるユリアの鼻からゆっくりと赤い雫が伝いう。
「──……君は……少々、鼻の粘膜が敏感過ぎるようだね…」
「……う…はい…っ」
驚きながらもルイスはポケットからハンカチを取り出して、ユリアの鼻にそっと押し当てる。
「ぷぷっ‥‥」
途端に笑いが込みあげていた。
……やっぱり笑われちゃったわ…
「ああ、ごめん。君を笑った訳じゃないよっ?」
ルイスは恥ずかしそうにするユリアにそう詫びていた。
「そういえば、実はアルもこのハンカチで顔を拭いてあげた事があってね。その事を思い出したんだ」
カクンと肩を落とし、落ち込むユリアにルイスは慌てて口を開く。
「アルも?」
「ああ。前に受付の時にトラブってね‥‥聞いてない?」
「聞いていないわ……アルはアタシ達が心配しそうな事は言わないの……アタシ達はちゃんと言ってほしいのに……」
ユリアはハンカチで鼻を押さえながら悲しそうな顔をした。
そんなユリアをなだめるようにルイスは優しく頭を撫でると、ふと、ユリアの髪留めに目が止まった。
光り方からして純度の高い金を丁寧に研磨していることがよくわかる。
「……綺麗な髪飾りだね?ちょっと見てもいい?」
「ええ、いいわ。 アルに借りた物なの」
「アルの持ち物?」
「あ、持ち物っていうか、…形見っ…アルのお母さんのよっ…」