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天地を捧げよ〜神剣伝説〜
第3章 美食の鳩
豪快に自分で口にして我が身を否定する。そんなルイスを少年は呆気に取られ見つめている。


「……っ…」

──‥は、初めて見た…

独りボケ&独りツッコミ…っ…


少年は咄嗟に両手で自分の口を塞ぎ、せっかく赤みのとれた顔を全面真っ赤にして必死で笑いをこらえた。

「──…っ…」

…こんの、ガキっ
人をおちょくりやがったな…

そんなルイスの形相が一瞬、般若にすりかわった‥

‥ように見えた‥


「‥ごっ、ごめんなさい!」

少年は微かに怯え、咄嗟に詫びる。

「ま‥まぁいい…それはそうと時間ちょっと食い過ぎたな‥
今日で受け付け締め日だから急がないと参加出来ないぞっ!」


「──!?っ…それを早く言ってよっ!」


気が付けば、日はだいぶ落ちて辺りは薄暗がりになっている。

周りを見渡すと、あれだけの行列が蜘蛛の子散らしたように人気もなく、さっきまで開平されていた扉が閉められている。

――!!!!!ッ
「あーっ!?役所の扉がっ…」

ルイスは上着の内ポケットの懐中時計を確認し、慌てる少年に助言を与えた。

「大丈夫!締切まであと7分ある、走れば間に合うよ!」

「っでも、扉がっ!!」


「向こうに開いてる扉があるだろ!?そこから行けるからっ …だけど受付場所までちょっと遠い‥

だからいいな?よく聞くんだ」

「うんっ、わかった!早く教えて!」
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