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天地を捧げよ〜神剣伝説〜
第2章 変なおじさん
そして今年も優勝者のために用意された豪華な褒美の品々が会場に次々と運び込まれ、その会場には闘技会に出場するために申し込みに押し寄せた、容貌魁偉(容貌や体が立派)な男らが集まり会場には異様な熱気とむさ苦しさと、つ〜んとした男臭さの入り混じったなんっとも言えない空気が漂っていた‥‥
「はいっ!そこ並んでっっ!!会場で問題起こした者は即、出場取り消しだからな!」
会場のお役人らしき男が声高らかに言い放った。
会場を見渡すと至る所で腰に剣をぶら下げた兵士達が、受け付けに訪れた者を眼光炯炯※(目が鋭く光る様)に監視しているではないか…
むろん、闘技会に出たくて自ら受け付けに来ている者達ばかりなのだから、わざわざ騒ぎを起こす者などは──
「おいっお前っ!‥そこのチビ公!お前ぇだよっ!!」
ざわついた会場の中で一際目立った声の主に役人や他の者達が注目し、兵士達は腰の剣に手を伸ばし一斉に身構えた!
見るとヒゲッ面の大男が、自分の前に並んでいた少年の肩に腕を回し絡んでいるではないか!