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天地を捧げよ〜神剣伝説〜
第4章 ルバール宿舎
これからの二週間が思いやられるっ!と思うとベットで平泳ぎせずには居られないアルだったのだ。
「──…ハッ…」
‥こんなとこで泳いでる場合じゃないっ! ティム達を迎えに行かなきゃ!
アルは自分達がこれから泊まる部屋をゆっくり見渡した。
…大きめのベットが二つ‥小さいから十分寝れる……‥よしっ細かい事は後で考えるとして、迎えに行ってこようっ!
アルは部屋を後にして外に向かう。
その後ろ姿を部屋に戻ってきたザドルは静かに見つめていた。
――ガサガサッ
「オイ…… ティム‥ティーム…」
辺りを気にしながら小さく呼び掛けたが返事がない。
‥参ったな…
日暮れ時に役所広場の庭園で落ち会う約束だったのに…遅れまくったもんな…
日暮れどころか、日は遠の昔に落ちていた。
無事だといいんだけ…
「ワァッ!」
――ビクッ!!?
「ぅわっ…」
「へっへー! ビクッてしたっ? ねーねー」
見るからに悪戯っ子のような少年が、鼻柱を擦りながら現れた。
「ティム!?」
「ねぇねぇビクッてしたぁ?」
――ねぇねぇ♪
――ねぇねぇ♪
後に続いて子供達がわらわらとじゃれてくる。