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天地を捧げよ〜神剣伝説〜
第4章 ルバール宿舎


その子達の顔を確かめて、アルはホッとため息をついた。

「よかった!…みんな揃ってるね……どこ行ってたの?」


「だって、アル遅いじゃんかっ!? オレらちゃんと約束通りここで待ってたんだぜッ!!」

――ぜっ!
――ぜっ!
――じぇ!

ティムに続いて3人の子供達が口まねをする

「ごめん!ちょっとトラブル続きで手続きするのに時間が掛かっちゃって……」


「…手続き、うまく行ったのかっ?」



「うん、何とかね‥‥‥


ジョンおいで‥。 」


アルの足元でジタバタと遊んでいる男の子を抱き寄せ頬ずりすると、白いマシュマロのような柔らかな頬っぺたがひんやり冷たい…

アルはその温度に切なさが込み上げた。

冷たい夜風に吹かれ、乾いた唇をきゅっと噛み締める

「ごめんね…みんな、こんなに待たせて……」


‡季節は5月、昼間は汗ばむ陽気なのに乾燥しているせいか、夜になるとめっきり冷え込む‥
 子供達の冷たくなった手を握ると否応なく実感してしまう…

いつもはあんなに暖かいのに!‥

‥ほんとに…ごめん‥!!


アルは心の中で何度も詫びていた……


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