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天地を捧げよ〜神剣伝説〜
第4章 ルバール宿舎
「ほら、あそこが部屋だよ‥
今日から二週間だけど、あの中なら自由にできる‥
ただし、騒いじゃ駄目だ…
わかったね、ティム‥」
「っなんで、オイラ!?」
「ティムが一番危ないでしょ!!」
アルに念を押され、ぷぅっと膨れっ面のティムにユリアが留めを刺した。
「‥みんなも、いいね?ほんとは大会参加者しか泊まれないから、見つかったら追い出されるかもしれない‥
部屋に出入りする時は‥」
「‥時は?」
4人で小さな輪を作ってアルは提案した
「…………隠れんぼ、だ」
「──…!」
囁いたアルのその言葉にみんなの瞳が生き生きとした。
それと同時にワクワクと興奮さえもしているようだ
‥やっぱりまだ子供だな…
無邪気に喜ぶ子供達をアルはとても愛しく思った……
『この笑顔を守りたい!
…絶対に、守るっ!!』
この想いに揺らぎはない。
アルは今日一日で自分がすごく強くなれた気がした…
――ペタペタペタ
石造りの廊下を走る音がする。
ティムは部屋の前にくると誰も来ないか確認し、ドアの鍵を開け後方で壁に隠れ見守ってるみんなに‘コイコイ’と手招きで合図を送った。
その合図を確認してアル ユリア マークが目を合わせニヤリッとする…
ジョンはぐっすり熟睡中だ。