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天地を捧げよ〜神剣伝説〜
第4章 ルバール宿舎
「闘技会の怖さを知らないんだろ………」
ロイドは表情を変えず話す
「あぁ‥多分ね。
よそ者だと思う…たまたま募集のビラを見た感じだった、ちょっと脅しをかけたけど‥
逆効果だったよ。かえってイキイキしちゃって…
何とか手を打たないと…」
「参加規準が甘くなったってことは、あの“三兄弟”もきてるかもな…‥
“悪魔の従者リッパー”
“殺戮の申し子ジゼル”
“鮮血の騎士シド”」
「たぶんな‥まだ参加名簿が仕上がってないから、なんとも言えないが…
闘技会を出入り禁止になった奴らも今回は、参加してると思う…
血に飢えた奴らだ…願わくば、参加名簿に載っててほしくないね……」
そう言いながら、ルイスはブロンドの髪をくしゃ、とかきあげた
「あぁ、そうだな……」
そしてロイドも小さくため息をこぼす――
――ガシャッ!
―ギイイイィーー
謁見室の前まで来ると警備していた二人の騎士が敬礼をして重厚な扉を開く。
それに敬意を示すようにロイドとルイスも軽く敬礼をして扉をくぐる
謁見の間へと通された二人は、広い部屋の中央奥にある王の玉座へと敷かれた紅い絨毯の上を導かれるように歩き進んだ――