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天地を捧げよ〜神剣伝説〜
第43章 三章 情炎
ティムはまだ一人で馬の乗り降りができなかった
「じゃな、ロイっ」
ルイスはちびっこ二人を慌てて両脇に抱え、拐うようにその場を後にした
ロイドはその背中を無言で見送る──
「──……怪しい…」
そしてポツリ呟いた。
狼の兄ちゃん?……まさかな…………
なんとなく、それらしい人物は浮かぶものの確定は出来ないロイドだった
「兄貴!連れて来た」
「‥?」
ルイスは肩で息をしながら両脇にちびっこ達を抱えたままルーカスに紹介した
「こっちが兄さんの
“ティムさん”…んで、
こっちが“マークさん”だ!
ティム、マーク!俺の兄貴のルーカスだ。実は医者で今、レオを診てもらってる」
ルイスはそう言って二人を解放し席に着かせた
「こんにちわ」
二人して元気に挨拶する
「あぁ…こんにちわ……って…君かい?レオに手作りの解毒薬飲ませたのは....」
ルーカスは反心反疑で聞くとマークは、あっ!と何かを思い出しカバンからゴソっと小瓶を取り出した
「作ったのはボクだけどおクスリ飲ませたのはアルだよ!あのお兄ちゃん自分で飲めなかったからアルが口移しであげたんだ!」