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天地を捧げよ〜神剣伝説〜
第44章 四章 猛獣覚醒


その頃ザドルは城の独房部屋に来ていた....



マークの解毒薬のおかげですっかり体調の戻った野獣はベッドから起こされ鎖に繋がれていた



「いいざまだなレオっ!

お前ぇさん俺の大事な娘に何しやがった!?あぁっ!?」



ザドルは立ったまま鎖に繋がれているレオの首根っこを掴み上げ、耳元で凄んだ



「あぁ!?やりてぇことやっただけだっ!

へへっ....約束は破棄だ!やめろったって俺様は止めねっ‥」

――ベシッッ!!──


「つぁ!?…っ…痛っでぇ

隊長さん!コイツ今、殴りました…っ…」



「‥ザドル....懲罰は俺の仕事だ....一般人がやれば犯罪になるぞ」


涙目で言い付けるレオを見てみぬフリで、ルイスは檻の外の机で書類に目を通しながら牽制した



「なぁに....でっけぇ蚊が止まってただけだ....」


「なにっ!?」

レオはザドルの言葉に目を見開く

「それなら仕方ないな...俺も刺されたくない...
しっかり退治してくれ..」


ルイスの暗黙の了解を得、ザドルはニヤリッと笑みを浮かべるとすぐに蚊を見つけた


――ベシッ!


「ブホッ…!」


──ベシッ!!


「グハッ…っ…」



「ああ…悪りいなぁ、全部逃げられちまったみてぇだ…」


グローブの様なザドルの張り手が連続でレオの頬を直撃する。

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