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天地を捧げよ〜神剣伝説〜
第5章 鉄拳の母
そうこうしている内に、一際賑やかな場所についた。
その至る所では食器の重なる音がする
「ほら、ここが食堂だ!
いくら食ってもタダだ、好きなもん腹一杯食えよ!」
ザドルはそういうとアルにぽん とトレイとフォークを渡し自分もいそいそと食べ物を取りにいった
“悪い奴じゃないから…”
アルはふとルイスの言葉を思い出した
(確かに悪い人には思えないな‥隊長さんの方が一癖も二癖もあるかも)
アルは昼間の出来事を思い浮かべる。
.。o○.。o○.。o○
「クシュンッ!……あ〜、やっぱ冷えるな、今日は‥」
自室では書類に目を通すルイスが急な寒気に襲われていた──
「う‥わぁ──」
アルは食堂のカウンターに並べられた数々の豪勢な料理をみて歓喜の声をあげた
(ティム達に見せてあげたいっ‥)
こういう時に自然と思い浮かぶのはやっぱり子供達の顔である。
いそいそとアルは料理を皿に盛った。
(肉 魚 鳥の丸焼き‥蒸した野菜にスープ‥すごい!…)
全種類を食べたいと思ったがそれは無理だとすぐわかる
アルは周りを見渡した‥
「‥すごいな‥皆…」
細っこいアルより倍以上ある男達が豪快な食べっぷりを披露している
アルも負けじと料理を持って席についた