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天地を捧げよ〜神剣伝説〜
第5章 鉄拳の母

「そういうなよ。ここの飯を味わえるのは年に一度の闘技会開催どきしかねぇんだから」

二人はやけに親しそうだ‥

「それはそうと‥お隣りは昼間のガキじゃねぇか?
仲直りでもしたのか?」

「仲直りって程でもねぇがな部屋が隣でたまたま、だ‥地図みて迷ってやがったからな…」


「…」

‥べつに‥
迷ってはいない…

アルは二人の会話に心の中で返してみる。


「お前もここの飯だけが目当てか?…」

男は身を乗り出すとニヤつきながらアルに聞いてきた

「…飯だけ?」

アルが意味がわからないって顔をすると男は驚いた

「なんだ、お前よそから来たんだろ?……知らないのか? 今、ここに泊まってる奴ら半分が観光で来てんだぜ… 」

「観光?」

「ああ。まず参加受付だけして、タダ飯喰らって泊まって、大会当日に試合を棄権して観客席で試合を観戦する、ってやりかたでな‥だから、当日になると参加者がぐんと減る‥」

「…」
‥めんどくさ〜それじゃ役人の仕事を増やすだけじゃん!?

「こいつの目当ては観光じゃねぇ…賞金だ、俺と同じバトル組ってことよ‥」

呆れてるアルの代わりにザドルが説明した

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