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天地を捧げよ〜神剣伝説〜
第46章 百花繚乱〜満月に咲き乱れる花〜
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凛とした耳障りのいい声に呼び止められ振り向いた紳士は、はっと息を飲んだ
「こ、これはルイス殿っ!?…貴方がこのパーティーにいらっしゃるとはまた…っ…」
「えぇ‥たまには、こういった社交界にも顔を出さないと世間の情勢に疎くなってしまいますから」
仮面をつけていても大体どこの誰だか解ってしまう。そのくらい招待者はマンネリ化していた…
だからこそ余計に初参加のアルは目立ってしまったのだろう
他愛もない話題からルイスは本題に入った
「ところで、その姫をどちらに連れて行かれるおつもりで?」
「え、あ、ああっ…少しご気分がすぐれないらしくて‥っ‥」
「そうですか?
では、私にお任せを‥
兄に診てもらえばすぐ良くなりますよ!!」
口調は穏やかだが早くよこせっ そう言わんとばかりにルイスは手で催促する
「え、そんな…っ…」
‥このっ…くそ王子っ‥お前はいつでも女食い放題だろうがっ──…なんでせっかくのチャンスをお前なんかにっ…
戸惑いの視線に明らかに反意の気持ちが見え隠れしている。
何か言いたげな表情で口ごもる聞きわけの悪い紳士にルイスは言った
「悪いがムッシュ…。
その方は姉さんの大事な連れでもあり‥一国の姫でもある‥‥‥」
ルイスは紳士を見据え、威圧を込めてゆっくり続けた――
凛とした耳障りのいい声に呼び止められ振り向いた紳士は、はっと息を飲んだ
「こ、これはルイス殿っ!?…貴方がこのパーティーにいらっしゃるとはまた…っ…」
「えぇ‥たまには、こういった社交界にも顔を出さないと世間の情勢に疎くなってしまいますから」
仮面をつけていても大体どこの誰だか解ってしまう。そのくらい招待者はマンネリ化していた…
だからこそ余計に初参加のアルは目立ってしまったのだろう
他愛もない話題からルイスは本題に入った
「ところで、その姫をどちらに連れて行かれるおつもりで?」
「え、あ、ああっ…少しご気分がすぐれないらしくて‥っ‥」
「そうですか?
では、私にお任せを‥
兄に診てもらえばすぐ良くなりますよ!!」
口調は穏やかだが早くよこせっ そう言わんとばかりにルイスは手で催促する
「え、そんな…っ…」
‥このっ…くそ王子っ‥お前はいつでも女食い放題だろうがっ──…なんでせっかくのチャンスをお前なんかにっ…
戸惑いの視線に明らかに反意の気持ちが見え隠れしている。
何か言いたげな表情で口ごもる聞きわけの悪い紳士にルイスは言った
「悪いがムッシュ…。
その方は姉さんの大事な連れでもあり‥一国の姫でもある‥‥‥」
ルイスは紳士を見据え、威圧を込めてゆっくり続けた――