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第50章 忘却の女神

･

そして、着替えを済ませ疲労感を漂わせながら部屋を出たアルをさらなる心労が襲った!

―ｶﾁｬ―

‥!ｯ――――‥


「――!!あ、アル‥‥」



部屋を出たアルの目についたのは、壁際に寄りかかりアルの仕事の終わりを今か今かと待ち構えていたﾛｲﾄﾞだった――



「遅かったな‥疲れてるだろうから送ってやろうかと思って‥‥‥」


「そんなに疲れてないから大丈夫！///」


‥ｳｿでしょ!?昨日の今日なのになんでこんなに平気でいられるの!??



夕べの事が鮮明に思い出されアルはあまりの恥ずかしさに顔もあげられずうつ向いたまま言葉を返した


‥アル‥
‥やっぱり俺と目を合わせてくれない‥ｯ‥‥


顔もあげずｽﾀｽﾀと歩いていくアルの態度にﾛｲﾄﾞは胸が締め付けられる…
でも自分のしたことに脅えてアルから遠ざかることはできない‥‥‥
ロイドはできるだけアルの側にいたい！そう思った。


夕べだって一睡もしていない‥疲れているのはロイドも同じ‥‥‥


ロイドは無言で歩いて行くアルを追った。


「アル――！」


ロイドは着かず離れずの距離を保ちながら後ろからアルに声をかけてくる‥‥