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天地を捧げよ〜神剣伝説〜
第50章 忘却の女神


そして、その距離を破りロイドはアルの手を掴んだ



「アル!‥‥


外はもう暗いから‥‥
頼むから‥送らせてほしい…」



とりあえず男で通してはいるが、中にはレオの様に両刀使いの奴もいる‥
ましてやアルは闘技会で男女を問わずアイドルのようにファンができてしまっていた…


いつどこでどんな奴がチョッかい出してくるかも解らない‥
あんなに綺麗なアルを誰にも触れさせたくはない!!


「アル‥‥‥



俺に送られるのも嫌か?」



ロイドの問いかけにアルはうつ向いたまま首を振った


正直な気持ち、疲れてるのもあるし‥‥はっきり言って送ってもらうと有難い‥‥


ただ‥‥あんなことのあとにどう、接していいのか…

15歳の恋愛未経験のアルにとってはとても難しいことだった






「じゃあ‥‥送る、

馬はすぐそこに繋いでるから…」





そう言って歩き出したロイドの後をアルはうつ向きながら着いて行った



ロイドはアルを気にしながらちらちらと後ろを振り返る‥‥


近くて遠い‥‥そんな距離がすごくもどかしかった‥

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