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天地を捧げよ〜神剣伝説〜
第54章 町外れの時計屋さん


ルイスが不思議そうに店の中を見渡しその香りの元を辿ると、


―ズルズルズル〜


と何かを吸い込むような音がカウンター越しから聞こえてくる‥



‥なんだ?
この耳障りの悪い音は



ルイスが近寄るとカウンターの中で頭を上下に動かしながら得体のしれないものを啜る、人らしき影が目についた―――



「‥‥‥あの」


「――!‥‥

あ、これはすいません!
気づきませんで
お客様でしたかっ…
昼食をとっていたものですから」


店の者は声をかけたルイスに慌てて頭を下げた


「あぁ‥いいよ、
時計を直してもらいにきたんだが」


ルイスはそういいながら懐中時計を見せた‥


「あぁ!これですね、

今、ちょっと店長が出掛けてまして10分ぐらいで戻るのでお待ち頂けますか?」


ルイスは店の者の言葉を聞きながら思った、


‥なんだ、コイツは留守番って事か‥‥


よく見ると、胸についてる名札にはバイトと書かれた下に‥


―――《時計人間》―――


そう書かれていた‥



‥時計‥人間?!


「‥じゅ、10分くらいなら待つよ‥‥‥」


「そうですか?

申し訳ありません!!」


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