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扉の向こう
第1章 通勤
降りていく人の流れに飲み込まれていった。結衣は電車から降りると人の流れから外れて、プラットホームのベンチに座り込んだ。痴漢は初めてではないが、何回されても慣れる事は無く、思い返すと嫌悪感でしかない。今すぐにでもシャワーを浴びて、汚れてしまった体をきれいにしたい気分だった。しかしまだ1日が始まったばかり、そんな時間がある訳ではなく、ため息をつくと、とりあえずいつものコンビニへ向かった。
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