この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
扉の向こう
第4章 その夜 (書き直し)
香菜は、珍しく夕食後に風呂に入っていた。湯船に浸かりながら、目をつむり考え事をしている。香菜にとって、今日ほど色々な事に集中できない日は初めてだった。電車での出来事を思い出すと、あの状況を受け入れ感じてしまった自分、初めて自分の性癖に気づいた自分、それを認めたくない自分で頭がごちゃごちゃになるのだ。香菜は今までセックスに関して、嫌いでは無いが、自分から積極的にというタイプでは無かった。当然イった経験もあるが、重視するのは快楽よりも、僚太の素肌の温もりに包み込まれる感覚だった。快楽を追及するとなんだか、淫乱な気がして、気が引けてくるのだ。しかも僚太に対して、いつもは気持ちを隠す事なく、真っ直ぐ伝えられるのに、今日は恥ずかしさから、まともに僚太を見る事さえできず、あんな少女みたいな態度しか取れない自分も嫌だった。「はぁー」というため息が浴室に響く。相変わらず答えなど出る訳もなく、風呂から上がろうと立った瞬間、コンディショナーを流し忘れていることに気づいた香菜は、流すためにシャワーを浴びる。コンディショナーのヌメリが全身に広がる。それを取る為に、シャワーを左手に取り全身に右手を添わせて流していく。右手が下半身に差し掛かろうとした時、電車で、不覚にも感じてしまった事を思い出す。その事を思い出す度に襲ってくる下半身の疼き。その度に下半身がじんわりと熱くなり、熱くトロリとしたジュースが精製される。今はお風呂中で、裸ということもあり、あくまでも「状態を確認する為」と香菜は自分に言い聞かせ、シャワーの音が浴室に響くのを確認しながら、右手を中指からゆっくりと下半身に添わせていく。これから襲ってくる快楽に警戒するように唇を噛み締め、声を我慢する。中指が蕾に差し掛かった瞬間、いつもより強めな刺激が全身に走った。「んっ」大きく身体をびくつかせ、必死に声を我慢すると、その刺激を止めることができずに、中指は優しく蕾を強弱をつけ撫でていく。やがて立っている事もできなくなり、浴槽のヘリに腰をおろす。さらに奥への欲求が止められず、中指は蕾を滑りながら、中心へと向かっていく。中指は焦らすように中心の周りを何周も、触れるか触れないかのタッチで撫でていく。やがて中指は、中心部に到達すると、少しずつ膣奥に飲み込まれていく。
あまりの刺激に、思わず「あっ」と声が漏れてしまった。
あまりの刺激に、思わず「あっ」と声が漏れてしまった。