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第2章 一週間目

「に、あわなというかイメージではないですが」

今みずきを至近距離で見つめる彼は、そんなイメージとはかけ離れている。
もっとツンとしていて、恋人契約といっても家事や雑務を任されるのかもしれない──そんなことすら若干思っていた。
しかし、今の翔から感じられるは。

「親しみやすく感じられて、嬉しい……です」

みずきの言葉に、翔の表情がふわりと溶ける。

（ああ、だめだ、これ）

「よかった」

心底嬉しそうに笑った翔の顔があまりにも柔らかくて、その声色が優しくて。
まるで、本当に恋人みたいだ、そう思ってしまった。