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ちょうちょ
第10章 ストーリー6
「クリスマスは用事あるの?」
たつきは由衣に聞いた。
「はい。彼氏のいない友達たちと非リア会をします」
由衣は笑いながら答える。
「…そっか。楽しんで」
一瞬間を置いて、たつきも笑いながら返した。
「このイヤリングつけて行きます!気に入っちゃいました」
「それは良かった。俺と会うときもつけて来てよ」
「もちろんです」
「あのさ…」と前置いてたつきが聞く。
「彼氏が欲しいとかは思わないの?」
「んー。…彼氏がいなくても、たつきさんみたいな人がいれば満足です」
由衣は戸惑いながら伝える。
「ふーん。でもさ、恋人って体だけのものじゃないじゃん」
由衣は考えこんでしまう。
「…そういうのが欲しくなる瞬間って、あんまり無いんですよね」
「…そっか」
たつきは神妙な顔で呟いた。
それを見て、由衣はさらに考えこんでしまう。
やがて、部屋に広がる微妙な空気をかき消すように、たつきはニヤリと笑いながら、由衣のバスローブをはだけさせて言った。
「…2回戦目する?」