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キズ×ナデ【Hな傷跡と仮初の愛撫】
第3章  たもつ 


    ◆    ◆


 白っぽくぼんやりとした光の差す部屋で、はっとして目覚めている。ベッドの上だけど、自分の部屋ではないみたいだった。

 ここは、どこ? そう思った時に――。

「おはようございます」

 隣でにっこりとほほ笑んでいたのは、岬ちゃんだ。

「え? なに?」

 岬ちゃんは僕に添い寝して、とても優しくささやきかけてくる。

「均くんのしてほしいこと、なんでもしてあげますよ」

 耳元をくすぐるような甘い言葉に、ドクンと鼓動が脈打つ。

「じゃあ……もう一度、キスをしたい」

 岬ちゃんは、少しつまらなそうに眉をひそめた。

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