この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
キズ×ナデ【Hな傷跡と仮初の愛撫】
第3章  たもつ 


 そう言った美里さんが、子供っぽく舌を出して笑った。今までのイメージよりも、親しみやすい表情だった。

「ねえ、お酒は好き?」

「ぼ、僕ですか?」

「うん。僕」

 と、にこやかな顔を向けられ、焦った。

 これって、誘われてるのかな? いや、まさか……。

「好き嫌い、というか。僕はまだ十九なので……」

「ああ、そうなんだ。じゃあ、飲めないね……」

 僕の気のせいだとは思うけど、美里さんの声が少しだけ寂しそうに聴こえた。

「あの――」

 その時、僕はなんと言おうとしていたのだろう。この後の美里さんの、意外な行動によって、それは自分でもわからなくなってしまった。

「会計、ちょっと待っててね」

 美里さんは、そう言ってレジの後ろを振り返る。

 その正面にある棚には、ラッピングされた箱が並んでいた。棚の上には『ハッピーバレンタイン』の手書きポップがある。

 美里さんはそこから箱をひとつ手にして「これも、お願い」と、それをレジの上に置いた。

 だけど僕はレジに通すのを躊躇した。理由がある。

「あの、すみません。こちらの商品は、朝になれば半額になるんですけど……」

/376ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ