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キズ×ナデ【Hな傷跡と仮初の愛撫】
第3章 たもつ
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「……!」
上目づかいの彼女の表情は少し照れたようでもあり、とてもかわいらしく感じる。そんな顔で一心に、僕のことを見つめていた。
その視線が、まるで僕を誘うように――い、いけない!
「あのさっ……」
「はい?」
咄嗟に話しかけたものの、真っ直ぐに聞き返されると怯んでしまう。
「今日、泊まるって、ホントに? この部屋で、僕と一緒?」
まるで片言の外国人のような話し方をしていた。
それを、くすっ、と笑って。
「そうしてください」
「だけど、どうして急に、そんなこと……?」
「嫌ですか?」
少し沈んだ声。岬ちゃんに改めてそう問われた時に、僕は返答に迷っていた。
部屋まできてる時点で、嫌なはずはなかった。事実、持参したバッグの中には、一応のお泊りセットが用意されている。
ならば今更とは思うけれど、それでも今までと同じではいけないという気持ちがあるから。
「あのさ、岬ちゃん。少しだけ、一緒に外に出てみない?」
僕は思い立って、彼女を部屋から連れ出そうとする。
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