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キズ×ナデ【Hな傷跡と仮初の愛撫】
第3章 たもつ
呆然自失のまま快感の余韻に浸る僕に、その申し出を断る理由はなかった。
数分後。二人は裸になり、狭いバスルームで向き合う。熱いお湯を流すシャワーの音が響くと、岬ちゃんが僕の身体を洗いはじめた。
精子と似ているボディーソープをじっくりと泡立て、十分な泡を纏った両手で、そっと胸元から。両腕両脚、そして背後に回って背中の方も。全身が泡にまみれてゆく。
やがてバスルームは、立ち込めた湯気で幻想的な雰囲気を醸し出した。僕の身体を全裸の岬ちゃんが献身的に洗っている。
その意外すぎる光景と相まって、まるで夢の中の出来事のようだ。
「ここは、どのように洗えばいいですか?」
言われて、背筋がぞくりとする。
内ももの辺りを、岬ちゃんの手がゆっくりと滑った。
その傍らの男性器が、またムクムクと頭を上げる様子を、まるで他人事みたいに僕自身が見ている。
「すごい」
同じくその変化を見守った岬ちゃんの口から、感嘆の声が上がった。
僕は堪らなくなって、思わず岬ちゃんを抱きしめる。
「た、均くん」
もうどうにでもなれ。そんな気持ちのまま、岬ちゃんの身体を強引に弄ってゆく、が。
「どうか、落ち着いてください」
「?」
「今日は、わたしがする番ですから――」
「ああっ!」
もう完全に勃起したものを、彼女の泡を纏った両手に包み込まれ、絞るように擦り上げられた。
「だから、まかせてください――ね」