この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
キズ×ナデ【Hな傷跡と仮初の愛撫】
第5章   均  


    ◆    ◆


 前日、美里さんがコンビニを訪れたのは、午前二時過ぎだった。

 僕が「いらっしゃませ」と自然な笑顔を作ると、美里さんも「ウフフ、どうもぉ」と親し気な微笑を浮かべた。

 こんな時間に訪れる時は、いつも微かにアルコールの香りを漂わせていたけど、この時に限ってはもっと明確に酔っていたようであり。言葉尻もどこか甘く、目つきも幾分とろんとしていた。

 雑誌の棚で商品を陳列していた僕に近づく足取りも、かなりおぼつかない。左右にふらふらとしながら、傍らまで辿り着くと。

「――!」

 崩したバランスを立て直すように、僕が差し出した右腕に掴まっていた。

「だ、大丈夫ですか?」

 僕を支えとしたまま、すぐ傍で項垂れる彼女に聞くけど。

「うーん……どうだろ。大丈夫じゃなかったら、どうにかしてくれる?」

 顔を上げた美里さんの悪戯っぽい笑みに、僕の胸はどきりと脈打つのだ。

「ちょ、ちょっと。困りますから……」

「どーして?」

 他に客の姿もなく、先輩はいつも通り店の奥でサボってるとはいえ、こんなにも至近距離で互いの顔を見つめ合う状況が、少なくとも勤務中の僕にとって適切であるはずもなく。

 酔っているとはいっても、あからさまに誘惑を受けているような感覚があるのは、なにも気のせいではないだろう。

 少し前からメッセージを送り合ったり、食事に誘われてはいたのだけど、いまだに美里さんの行動や言動に、僕は戸惑うばかりだ。

/376ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ