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キズ×ナデ【Hな傷跡と仮初の愛撫】
第1章 山本均
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「ああっ、ちょっと焦ったでしょ?」
返ってきたメッセージを見て、僕は頭を抱えた。
僕の【普通に会えたりする?】に対して、彼女は〖コンビニに行きます〗と軽くいなした格好、だよね? まあ別に、気にするほどのことでもないのかな……。
「岬さん……いや、岬ちゃん、かあ」
早速、その名を口にして思わず顔をほころばせている僕は、言うまでもなく舞い上がっていた。こんな風に同年代の女の子とメッセージをするのは、ほとんど初めての経験。だから、その一回一回のやり取りに一喜一憂してしまう。
それにしても〖名前のイメージ〗とは、不思議な言い回しだ。本名を語っていないとしたら、それは警戒心の表れなのかもしれない。でもメッセージアプリの登録名も『misaki』なので、まるで出鱈目とも違う気がした。
今は焦らずに、その辺も追々と聞いてみればいいだろう。
深夜のコンビニの謎客であった、ドテモンさん。その正体は、とてもかわいい女の子。それこそが岬ちゃんなのだ。
メッセージをやり取りできるだけでも、気分は上々。もう一度最初から、メッセージの流れを一通り眺めてニヤニヤした。
この様に、僕の意識が少々たるんでいたのは認めよう。それにしたって、こんな仕打ちを受ける必要があるだろうか。僕の気分は一転、天国から地獄へと突き落とされることになった……。
それはバイトの先輩の、こんな一言から。
「オーイ、仕事前だぞ。いつまでもスマホいじってんじゃねーよ」
仕事中に堂々といじってる先輩には、絶対に言われたくないと思っていたら、ひょいとスマホを取り上げられてしまった。
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