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キズ×ナデ【Hな傷跡と仮初の愛撫】
第8章 あやか
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「……」
あまりの理不尽にもやもやが募り、正常な思考が失われていくようだった。
そんなわたしをよそに、加賀見さんは粛々と話を進めていた。
「それで、だ。俺が話したいのは、これからのことなんが……」
「これから……? 仕事なんてできなくなるって、自分で言ったじゃないですか。どうせ、そんな気力ありませんけど」
「ハハハ、それは困るな。なくなるのは、あくまで表立った方であり。そうでない仕事については、きちんとやってもらうつもりだからな」
「?」
「そうだな。流石にAⅤへの転向は、高校を卒業してからになるとしても。それまでは――」
加賀見さんは、さらっとそのように言った。
「AⅤ?」
「ああ、アダルトビデオだよ。ビデオといっても媒体は、もちろんDVDか――」
言い終わるのを待たずに、興奮気味に言う。
「待ってください! そんなのやりませんから!」
「ああ、うんうん。気持ちはわかるが、そうはいかない。そういう契約になっているからねー」
「え……?」
「この前、新たに契約を交わしただろ? その付帯事項に、ちゃんと記されているんだよ」
「そんなの……」
「自分の契約書なのに、隅々まで目を通さなかったのかい?」
「だけど、それは両親が……」
「キミの親御さんは、もちろん承知してくれた」
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