この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
キズ×ナデ【Hな傷跡と仮初の愛撫】
第8章  あやか 


「そしてこれが――ネットの世界における闇だ」

 社長はそういいながら、デスクの上のパソコンの画面をわたしの方に向けた。

 上部に英語の表記がある(サイト名なのか?)以外は、なんの変哲もない青一色の画面だ。あとは右側の端に枠があって、そこにわけのわからない文字列が表示されたり消えたりしている。加賀見さんはそれを指さして言った。

「これはハンドルネーム。すなわち、お客さんだ」

 お客……?

「おっと、調度いま〝エサ〟が投下された」

 画面の中央に現れたのは、動画? それが自動的に再生を開始し、十五秒ほどの映像が流れはじめる。その内容は――

『こんにちはemiです。過激系のグラビアやってます。今夜は素敵なお客様とたくさんエッチしたいな』

 目元は隠されていたけど、甘ったるく話す口元は笑っていた。アップが引きの画になると、セクシーな水着姿の彼女は挑発するようなポーズを取り始めた。

 そして、再生が終わると。

「……?」

「わかるかい? これは、オークションさ」

 画面の左側に最初【100K】と表示されたのを皮切りに、それが【150K】【210K】とどんどんつり上がってゆく。それと同時に右側に表示されていたハンドルネームが、順々に赤く点灯してゆく。

「……!」

「理解したようだな。すなわち一番、高い値を付けた顧客が、この女を一夜自由にできる」

 すると、画面の中では。

『おねがーい! emiがんばるから――もっとぉ』

 新たに再生された動画の中で、『emi』と名乗る彼女が、水着を外した胸元を両手で隠しそれを揺らした。

 すると【350K】【415K】【500K】と一気に値が釣り上げられてゆく。

 わたしはパソコンの画面の中で行われていることを概ね理解しながらも、一方で信じられない想いで満たされていった。

/376ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ