この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
キズ×ナデ【Hな傷跡と仮初の愛撫】
第9章   僕  


    ◆    ◆


 僕と岬は加賀見から渡されたメモ帳を元に、既に浜谷とメッセージで連絡をつけている。そして、この後、岬は〝弘前あやか〟として浜谷と会うことになっていた。

 会う約束を取りつけるのは、簡単ではないと思っていた。しかし、最初に送ったメッセージがその数日後に【既読】になった後は、意外なほどスムーズに話は進んだ。

 雑誌でスクープされた相手という認識は、当然ながら向こうにもあるはず。なにか罠があるのではと、僕は気が気ではなかったけど……。

「電話をします」

 岬がスマホを手にする。彼女の方には、もう迷いはないようだ。

 僕はスマホに繋げたイヤホンの片方を装着して、通話内容に耳を傾ける。

「――弘前あやかです」

『やあ、久しぶりー』

「マンションの近くに着きましたが、どうしたらいいですか?」

『今から言う番号を入口で打ち込んで、あと部屋番号も教えるね。えっと――』

 告げられたオートロックの暗証番号と部屋番号を記憶。

「それでは五分後に、部屋へ伺います」

『うん。待ってるね』

「では――」

『あ、ちょっと待って』

「?」

『この携帯番号、本当に僕が教えたの? よほど信用のある人でないと、教えないと思うんだよね』

 岬と目を合わせる。相手の口調は変わらなかったけど、疑いを口にされたことに緊張を覚えた。

/376ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ