この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
キズ×ナデ【Hな傷跡と仮初の愛撫】
第1章 山本均

「なにを今更、恥ずかしがるのか理解できないね。朝っぱらから男を部屋に連れ込んで、こんなモノを使わせようとしてるは、岬ちゃんだろう?」
「ち、違う……」
「なにも違わない。つまり、キミはとてもエッチな女の子だ。それを認めて、正直にどんな風にしてほしいのか、ちゃんと言ってごらんよ。たとえば――ここを、こうしてほしい、とか?」
「――んんっ!」
彼女の手首を胸元から引き離すと、マッサージ器を胸の谷間に強く押し当てた。激しいバイブレーションがタンクトップの布地越しに、柔らかなふくらみを小刻みに揺らす。
「どう? 気持ちいいのなら、もっとしてほしいって、お願いしなよ」
「そん、なっ……ダメ、です」
「ダメとは、どういう意味で? 曖昧にするなら、もっと激しくするだけだけど」
「はあっ……ううっ」
「息がどんどん荒くなってるのは、興奮してる――感じてるって、ことなんじゃない? だったら、岬ちゃんの望み通りだね」
自分でも、よくわからない。僕は声を変え、話し方を変え、内なる欲望のままに岬ちゃんを弄ぼうとしている。
この日まで恋愛はもちろん、ろくに女の子と話したことだってない。そんな僕がどうして――?
「ああぁ……そこぉ!」
「ふーん、この辺が感じるんだ。わかった。じっくり、してあげる」
僕はいやらしいマッサージ器を用いて、更に岬ちゃんをいじめようとするのだった。

