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キズ×ナデ【Hな傷跡と仮初の愛撫】
第2章 〝岬〟
「わ、わからないけど……なんだか、恥ずかしくて」
「感じているから、恥ずかしいんでしょ?」
「ああっ……そ、そんな風に弄りながら、そんなこと聞くの……んっ……やっぱり、意地悪です」
「だけど、そういう岬ちゃんは、どうしてブラをしてないんだろうね」
「え……?」
「初めから、こうやって――いやらしく感じる乳首を、僕にイジメてほしかったの? それでシャツの下は、最初からなにも着けてなかった」
自分の心理を見透かされたようで、かあっと顔が熱くなった。
「違う?」
「そ、それは……違わない、です」
もう正直に答えるしかない。そんな、わたしのことを、均くんがくすりと笑った。
「岬ちゃん、両手を上げて」
「え?」
「ほら、バンザイするみたいに」
「……?」
依然として目隠しをされたまま。わたしは彼の意図もわからずに、言われるままにバンザイをする――と。
「――!?」
一瞬のことで声を発することすらできない内に、上半身に心もとない肌寒さを感じた。均くんによって手際よく脱がされたTシャツが、ぱさっと床の上に落ちる、その音を聴く。