この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
秘密の師範と内緒の愛弟子(ビスカスさんのサイドストーリー)
第4章 天女とじゃじゃ馬

   *

「遊んでくれて、ありがとね」
「やー、すっげえやりにくかったですよー……」

 しばしの後。
 勝ちを収めたビスカスを、ウバシが労いました。

「やっぱ、体格が似てると、やる事も似ますねー。鏡と闘ってるみてぇでした」
「でも、まだまだアンタに相応しい相手になるには程遠いでしょ?」
「そりゃねー……年季が違いやすし……」

 ジャナの傍にいる奥方にちらっと目をやって、ビスカスはぼそりと付け加えました。

「……ローゼルの御前で俺が負けんなぁ、ローゼル自身が相手の時だけですよ」

 遊びであっても稽古を付けてやるのであっても、主でもある奥方の前で負ける訳には参りません。

「は。アタシにですら負けないって?」
「勿論」
「さすが、お嬢様命ねー」
「当然です」
「しっかし……ぶつかっちゃダメな壁だけど蹴るのは良いって、小狡かったわねー」

 勝敗の決め手になったのは、ビスカスが壁に向かって跳んで、そこを蹴って反転してジャナを蹴りに行った技でした。呆気に取られたジャナは床に転がって、ビスカスに押さえ込まれたのです。

「別に、狡か無ぇですよ?狭いとこでのやり方を、ちっと教えてやったんですよー?……ほら」

 ジャナはビスカスに仕掛けられた技を、何度も繰り返し練習しておりました。壁を蹴る角度や蹴りから反転するのが難しいらしく、時々首を傾げて居ます。

「ジャナは、素直だからねえ。アンタみたいな小狡い策は、自分じゃ思い付かないのかもね」
「なるほどねー……でも」
「んー?」
「いざって時ぁ小狡く立ち回れる方が、良いですぜ?変人だって療術馬鹿だって、女の子ですからねー。相手を騙くらかして隙を付いて、股ぁ蹴り上げるくれぇの事は教えといてやらねーと」
「……そうねえ……」

 確かにビスカスの言う通り、女の子に必要なのは金的の痛みを知りたがる事ではなく、金的を確実に蹴り上げられる様にしておく事の方でしょう。

 ウバシは奥方に励まされながら練習を繰り返すジャナを見て、大きな溜め息を吐きました。
/118ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ