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あなたからは逃げられない
第8章 珍しいクリスマス

『社長が女性を連れてこられたのは初めてです。』
「え?」
『以前お買い物は本当に気を許せる人とじゃないと来ないとおっしゃられてました。』
私が初めてかぁ…と思っていると私が見ているものを見て教えてくれた。
『今見られているネクタイなら多分買われるスーツに合うと思います。同じものは購入されていないので喜ばれると思いますよ。』
私の考えていたことを読まれたのかと思うと恥ずかしくなる。
「クリスマスプレゼントにしたいのでバレないように包んでもらえますか?」
『かしこまりました。』
店員さんがネクタイだけを持っていこうとするのでタイピンもお願いするとこちらもですか?と言われた。
「こっちも一緒にお願いします。」
『合わせると少しお値段が上がりますが…』
そうだよね。こんな小娘が買うと思わないよね。
「大丈夫です。お金ちゃんとあるので。」
『…かしこまりました。』
店員さんがほかの人に渡して包んでと伝言していると龍輝さんがフィッティングルームから出てきた。
「これとあっちのスーツいつものサイズに合わせて直しといて。」
龍輝さんが一言言うと店員さんはかしこまりましたとスーツを手にする。

