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あなたからは逃げられない
第8章 珍しいクリスマス

またフィッティングルームに戻って行った龍輝さん。
居ないうちに会計を済ませることにした。
『タイピンとネクタイ合わせて55000円になります。』
クリスマスプレゼントにしては少し値段がするけど喜んでもらいたいしこの前財布もネックレスももらったからこれくらいいいよねと自分に言い聞かせ会計をする。
現金で支払いお店を出る時に品物を受け取ることにした。
着替えを終えて出てきた龍輝さんはカードで支払いを済ませて「荷物は大河原に」とと伝えた。
お店を出る時に店員さんが私に紙袋を渡してくれた。
「それ何?」
「ふふふ。後で教えるね。」
龍輝さんは首を傾げながら車へと戻った。
車に乗り込んでを通じて私はさっきの紙袋を龍輝さんに渡した。
「これはクリスマスプレゼントです。
使ってくれると嬉しいなー。」
プレゼントを彼の膝の上に置いて無理矢理受取らせる。
しばらくその袋を手に取ろうとはしなかった龍輝さんは私を見てこう言った。
「葉月が買ったのか?」
「うん。気に入ってもらえると嬉しいな。」
ふっ、と笑った龍輝さんは袋に手をかけて中を開けた。
そしてネクタイとタイピンを見てビックリした顔をする。

