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あなたからは逃げられない
第8章 珍しいクリスマス




かれこれ一時間くらい走っているがまだ高速道路を走っている。
車の中は温いけれど外は寒い。雪でも降るんじゃないかと思うほど気温は下がっている。


「どこ行くの?」

「秘密。もうちょっとで着くから。」


龍輝さんがずっと運転してくれているから隣で睡魔が襲ってくる。でも起きておかないとと必死で目を開けていると…


「眠かったら寝ろ。」

運転席から手が伸びてきて頭を撫でられた。
ずっと運転してくれているから私だけ寝ていられない。


もうすぐ着くと言ってからそんなに時間経っていない。
あるインターで龍輝さんは高速道路を降りた。

少し山の方へ走るとそこに現れたのはお墓だった。



「ここに親父とお袋がいる。」

そう言って入口付近でバケツに水を汲み私を連れてある場所へと向かう。
彼が足を止めたところには【霧島家】と書かれた大きなお墓があった。


「どうして?」

私は龍輝さんに聞いた。
どういう意味かは自分でも分からない。


何故ここにご両親がいるのか?
それとも何故私をここに連れてきたのか?

どちらの意味かは自分でもわからないから彼の言葉を待つことにする。



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