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あなたからは逃げられない
第9章 ありえないプレゼント…



バスタブの中のお湯が気持ちよくてどれくらいか分からないけど寝てしまっていた。


「葉月!」

龍輝さんの声でびっくりして目が覚めた。
そして入口には焦った表情の龍輝さんが立っていた。



「ん?」

「お前寝てただろ。何分経ってると思ってんの?」

時計がないからよくわからない。
でも10分くらいでしょと冷たく言うとポケットからスマホを出して私に見せてきた。

ディスプレイに表示された時刻は私がお風呂に入ってから一時間ほど経過していた。


でもそれは音がしなくなって30分程だったと教えてくれた。ってかよくそんな音まで気にしてたの!?

どうやら彼はお風呂場の近くでずっと待っていたみたいで小さなスツールが置いてある。
多分彼はここに座っていたんだろうと伺える。

「ごめん龍輝さんも入りたいよね?すぐ出るから。」


私は浴室のドアがしまったことを確認しバスタブから出てバスタオルで体を拭く。用意されていたガウンを羽織り髪を乾かす。

アメニティの充実さはさすが高級ホテルだと思う。
私は少し高価なブランドのヘアクリームを使いドライヤーで髪を乾かしていると素っ裸の龍輝さんが私の後ろを通る。



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