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あなたからは逃げられない
第11章 久しぶりの実家へ

「会長が......だって…」
ドキッとした。会長たは父のことだ。
肝心なところが聞き取れなかった。
書き直したいのに声が出ない。
「い、嫌だ!」
「何が?どうした?葉月。」
「父がなんと言おうと別れたくなんかない!!」
素直に言ったというよりはヤケになっていたという方が正しいかもしれない。
私の言葉に驚きを隠せない龍輝さんは宥めるように話しかけてくれる。
「葉月…心配すんな。お前は俺から逃がさないと言ったろ?」
「でも!父にバレたんでしょ?私は実家に連れ戻されるんだよ?また窮屈な生活が始まるの!!」
「ははっ!んっ!心配すんなって。
葉月が思っていることと逆だ。俺は嬉しくて仕方ないくらいの話だった。」
どういうこと?龍輝さんは私と別れたかったの?
でも逃がさないって今も言ってくれたのに。
「ホテルの中華行く時に見られてたんだな。
娘を頼むって。アパートもセキュリティ一がよくないからはやいとこもらってくれとお願いされたくらいだ。」
ん?頭がぐちゃぐちゃだ...
「だから会長は俺達の交際を認めるって。
だからあのアパートから俺のところへ引っ越してこい。」

