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あなたからは逃げられない
第11章 久しぶりの実家へ

弟は居ないみたいだった。
パパとママにリビングに座るように促され私は言われた通りにリビングのソファに座った。
お手伝いさんが前に紅茶とクッキーを置いてくれた。
私の向かいに座る両親に少しばかり緊張する。
『ところで葉月。
霧島貿易の社長と付き合っているそうだな?』
「はい。少し前からお付き合いしてます。」
『ふん。知り合ったきっかけは?』
げっ!!その打ち合わせはしてなかったよー!!!
正直に事故って言っていいかな…
「それは...」
私は少し考えているとママが私に言った。
『もう怪我は大丈夫なの?』
怪我?と首を傾げると事故したって聞いたけど…と言われた。
もう知っているのかと諦めざるを得ない。
「もう大丈夫。大した怪我じゃなかったの。」
『そう。ならよかったわ。』
ママはそれ以上何も言わなかった。
パパはまだ知り合ったきっかけを聞いてくる。
「あのね、少し前に駅まで行く道で車とぶつかったの。それが彼が乗った車だったの。
でも擦り傷程度だったしどうもなかったんだけど彼が良くしてくれてそれからお付き合いすることになった。」
どうして事故のこと知ったのとママに聞くと教えてくれた。

