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あなたからは逃げられない
第15章 新生活への準備

レディースフロアに向かいあるブランドの前で足を止めた。
そして私の手を握ったまま中に入っていきカウンターの近くで話しこんでいた店員二人に彼はこう言った。
「彼女似合うスーツを5着用意して。そのうち2つはパンツスーツで。」
私たちが入ってきたことに気が付いていなかった店員さんたちはびっくりしたようにこっちを見てかしこまりました。とスーツを見繕いに行った。
彼女たちの視線は彼の方にしか向いていなくて私に似合うとかではなく彼の方にオススメしていた。
持ってきたスーツを一生懸命彼に説明している。
私は少し離れたところで洋服を見ながら向こうの様子を見ていた。
『こちらがパンツスーツなんですが薄いストライプ柄なので痩せて見える感じです。』
『こちらのスーツは中のブラウスの真ん中がフリルで可愛らしい感じです』などやたら龍輝さんへの距離が近い。
でもそこまで気にするとこはないと普段着れそうな服を見ていた。うわー、ここのブランド高い…と思いパッと向こうをみると1人の店員が彼の腕に手を置いて距離も近く話しかけていた。
それを見て最悪と思うと同時にやめて欲しいと思ってしまった私の行動には驚きを隠せない。

