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あなたからは逃げられない
第16章 入社式、波乱の幕開け

『社長はもうすでに依怙贔屓ですか?
可愛い彼女には甘くて私たちには厳しいって感じですね。』
すると龍輝さんは笑った。
それも声を出してお腹を抱えながら...
「藤堂、俺はそんなつもりない。
そのうち分かると思うが彼女はきちんと仕事をこなすと思うぞ。
俺以上に恐ろしい人がついてるからな。」
『どういうことですか?』
「ま、数日後には分かると思うが…
この会社の大元は小鳥遊グループだ。」
『そんなことは分かってます。』
入社初日でここまでバレると仕事がやりずらいな。と思っていたのに藤堂さんはどうやら気付いていないみたい。
エレベーターに乗り込むと私は後ろの角に追いやられ龍輝さんと藤堂さんはまだ言い合っている。
上司とここまで言い合えるのはすごいなと感心してしまう程だった。私はそんな勇気はない。
『あなたもなんで黙ってるの?
愛する彼に贔屓にされていて有頂天になってんじゃないの?』
龍輝さんとやりやっていたのにいきなり私に飛んできた。正直にやめて欲しいと思っていた時に秘書課のフロアにエレベーターが到着し目の前にはありえない人物が立っていてその傍には秘書課の人が勢揃いしていた。
「…パパ...」

