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あなたからは逃げられない
第16章 入社式、波乱の幕開け

驚いて動くことが出来ない新入社員をよそに先輩は淡々と説明をしていた。私は必死にメモをとり他の人はなんかぼーっとしている。
『あのさ、秘書課は重役につくことが多いの。今の私の説明聞いただけで全て理解できるの?小鳥遊さんみたいにメモとったりしないなら私達は同じこと二度と言わないからね。』
先輩の声に慌ててメモを始める人、それでもまだ放心状態の藤堂さん。
『明日からは私たちについてそれぞれの役員に挨拶してから業務にうつってもらいます。
今日は帰って明日からの業務を行ってください。
藤堂さん、あなた明日から大丈夫?
しっかりしてちょうだいね。あなたは副社長についてもらうから。
小鳥遊さんは後で社長室に行ってから帰って。
それでは明日からよろしくお願いします。お疲れ様でした。』
説明を聞き終わり新入社員はそれぞれ解散し私は先輩に案内されて社長室へと向かう。
『会長の娘だったなんて驚きだわ。』
「すみません…あまりいい気はしないですよね。」
『ふふ、関係ないんじゃない?私は気にしてないわよ。私は専務の第1秘書の鎌倉杏里よ。』
「小鳥遊葉月です。よろしくお願いします。」
鎌倉さんと話しながら社長質の前に到着。ノックをするとドアが静かに開いた。

