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あなたからは逃げられない
第16章 入社式、波乱の幕開け

開かれた社長室にはパパと龍輝さんともう1人男性がいた。
その男性は背が高く俗に言うイケメンだった。
『好きなところにおすわり下さい。』
そう促されパパの隣に座るか龍輝さんの隣に座るか迷っていると龍輝さんが隣をポンポンと叩いたため彼の隣に座った。
『葉月、パパの隣に来ないのか?』
少しいじけたように言う父にそっと言い返す。
「パパ離れだよ。」
そんな事を笑いながら話していると前にコーヒーを置いてくれた。ありがとうございますと挨拶をすると自己紹介をしてくれた。
『霧島社長の第一秘書の松井修二です。小鳥遊さんには第二秘書をお願いします。』
「小鳥遊葉月です。至らないことばかりですがよろしくお願いします。」
立ち上がって挨拶をするとパパは笑いながら私を見ていて松井さんに『私の娘だ。よろしく頼むよ』と…
「松井さん、会長の娘だからとか社長の彼女だからとか気にせずに厳しくお願いします。」
私の言葉にどうしていいのか分からなくなった松井さんは頭を下げて私たちの前から居なくなってしまった。
「パパがあんなこと言うから松井さん困っちゃったんだよ!」
『だが、私の娘に違いないだろ。』
この歳になっても娘離れ出来ない父をどうにかしてください...

